最高の稜線！
俺の夏休み、北アルプス編続きです。
小屋番として働いているケンさんから提案された岩小屋沢岳か、予定通りの爺ヶ岳か。
↑こちら爺ヶ岳（南峰）。
一方こちらは岩小屋沢岳（左端）。
凄く迷ったけど、個人的にここでやりたいと思っているのが所謂「針ノ木サーキット」と呼ばれる、扇沢起点で針ノ木雪渓を登り、針ノ木岳→スバリ岳→赤沢岳→鳴沢岳→岩小屋沢岳と回り、種池山荘を経て柏原新道を下り、扇沢に戻るというルート。岩小屋沢岳はこのルート上にあり、爺ヶ岳はややここからは外れる形になる。
そうなると、やはり岩小屋沢岳は「針ノ木サーキット」で回収したい、という事で、当初の予定通り爺ヶ岳に向かうことにした。そうすれば、またここに来る理由も出来るしね。
という訳で、7時38分、種池山荘を出発！ケンさんが次手が空くのが9時30分ごろという事で、たっぷり2時間ほどある。山頂で朝ごはんでも食べてのんびりして来ようかな。
山荘を出てすぐのトレイル脇には、秋の装いになったチングルマが群生してました。
もっと早く、夏の盛りにくれば可愛らしい白い花が見られたんだろうね。
そう言えば、白い花の状態のチングルマって見たことない気がする・・ｗ
振り返ると種池山荘と、右側には剱岳！
こうしてみても、剱岳の存在感って本当凄いよなあ。みんなが憧れる山だけある。ちなみに自分は剱岳は行ったこと無くて、そして今のところ登る予定もないです。何故って？だってあそこ怖いじゃん！！
同じ理由で槍ヶ岳や奥穂高岳とかも怖いんだよね〜〜〜なのでこういったなだらかな稜線の山が良いです・・・ｗ
爺ヶ岳に向かっていく途中、左手にはこれまた大きく鎮座する鹿島槍ヶ岳。こちらも特徴的な山容をしているよね。双耳峰ってやつです。見る角度によっては猫にも見えるｗ
目指す爺ヶ岳は、こちらも種池山荘方面から見ると実にピラミダルで美しい山容。個人的に一番好きな「鷲羽岳」に通じるものがあるよね。正直それもあってこちらに登りたい、というのもあったかも。
ちなみに爺ヶ岳は「南峰」「中峰」「北峰」と3つにピークが分かれていて、今「北峰」については立ち入り禁止（荒れている＆植生保護のため）らしい。↑の写真で正面に見えているのが「南峰」で、そのやや左側にある台形に見えているピークが「中峰」。取り合えずここまで行ってみるつもり。
爺ヶ岳南峰の山頂のすぐ手前のところで、お久しぶりの雷鳥に遭遇！
ちょうどルートが2つに分かれていて、自分が歩いてるルートとは別の方のルート側に居たので、あまりうまく写真撮れなかった〜。しかも↑の写真では分からないけど、５〜６羽の家族ご一行様でした。
こんな近くで雷鳥見たのは、10年以上前に大天井岳から常念に向かって歩いてる時以来かもなあ。
そう言えば爺ヶ岳は良く雷鳥が見られる山でもあるらしい。ちゃんと見られてよかったｗ
そんなこんなで8時9分、爺ヶ岳南峰に到着！
平日という事もあって山頂は貸切状態。奥には立山三山→真砂岳→別山→剱岳の姿。いや凄い絶景だなあ。
大町方面、雲の向こうには薄っすらと富士山の姿。
蓮華岳から東に落ちる尾根の向こうには槍ヶ岳→穂高連峰。その1列手前にあるのが餓鬼岳〜表銀座の稜線かな。
↑の写真、右手前のなだらかな尾根が爺ヶ岳の冬季ルートでもある南尾根。途中のピークが多分ジャンクションピークで、ここを右手に行くと柏原林道の初めの方で合流するらしい。そうそう、今回この南尾根の取り付きを見つけてみようと思ってたのだけど、すっかり忘れていて見逃しちゃったｗ
針ノ木〜スバリから赤沢岳の間には、さっきよりも大きな薬師岳の姿。こっちもなーいつか行ってみたいよなあ・・・。
一しきり南峰からの展望を満喫したので、そろそろ中峰へ出発。と言ってもすぐだけどね。
中峰へは、鹿島槍ヶ岳方面へのトラバースから右手に分岐して、やや登り返していく。
ここがちょっとガレてて歩きにくい感じ。浮石も多くて登りは良いけど、下りの時は結構神経使ったところ。
8時25分、爺ヶ岳中峰に到着！南峰からはゆっくり歩いても10分くらいだった。近い！
山頂には3名パーティが休憩中だったけど、南側に伸びたテラス状のスペースが空いていたので、ここで朝ごはんを食べることに。と言っても前日のオギノで買ったパンだけどねｗせめてコーヒーくらい持って来れば良かった。それにしても景色も最高、風もないしとても快適。まさに絶景テラス席！
あまりに快適で、結局30分近く山頂でのんびりしてしまった。
ぼちぼちいい時間なので、山荘へ戻ることに。
下りる前に、鹿島槍ヶ岳。手前に冷池山荘とテント場が見えている。あんな感じの距離感なのね。思ったよりテント場と山荘、近く見えるけどどうなんだろう？
剱岳。やっぱ特徴的だし、その姿が迫力あるし、何回も写真撮っちゃうよね。
山荘へ戻る道中も目の前に剱岳が丸見えというなんとも贅沢なトレイル。こりゃあ本当病みつきになるなあ。
歩きやすくて、この日は天気にも恵まれ、風も人も無い。
正に極上の天空散歩道だった。
鹿島槍ヶ岳方面、空を見るとほんのりと鱗雲っぽい。あ〜、秋の空だねぇ。
特に急ぐでもなく、のんびりと歩いて、9時21分、種池山荘に到着。
山荘前には、出発の時よりも休憩しているハイカーが増えていた。早めに出てきた人だと、ちょうど山荘に到着するころかな？
どこに座ろうかな、とウロウロしてたら山荘からケンさんがコーヒー片手に登場。ちょうど良い時間に戻ってこれたみたい。
空いている端のベンチにケンさんと腰掛けて、しばし昔話や、今日持ってきた装備の話、ギアの話などで盛り上がる。
山荘での生活は本当大変だろうけど、そんなこと微塵も感じさせないほどケンさんはパワフル。
小屋の生活の話や、最近の熊事情、休みが取れると針ノ木サーキットをやってる、とか、本当聞いていると羨ましい限りだ。もちろん苦労も多いと思うけど、若いころ何で1度くらい山小屋で働いてみようと思わなかったのか、またこれからもしチャンスがあればやってみたいと思うけど、果たしてそんな日が来るだろうか・・？無いものねだりな話だけど、会社員やっている身からすればここは楽園に見えて仕方がない。
ケンさんと話し込んでいると、小屋の方からケンさんを呼ぶ声。
どうやら急遽仕事を任されることになったらしい。
時間もそろそろ10時になるころだし、あまり長居してお邪魔になっても申し訳ない。また、機会を作って来ればいい。なんせ2時間かからないで登山口から来れる山荘なんだしね。まあ、登山口までは４〜５時間かかるけどｗ
そうそう、今回の山行ではこのBCAAを取れるパワープロダクションを使ってみた。
BCAAの含有量が多く、かつバランスが良いという事で、スタート前に1本摂取してみたところ、確かに下山後の疲労感はあまり無かった気がする（翌日の諏訪湖でも摂取してみた）。しばらくロング走とかでも使ってみて、良かったらリピートしてみようかと思う。
帰り際、窓から見送りで顔を出してくれたケンさんに「また来ます！」と伝えて、10時ちょうど、種池山荘を出発。
タイミング良く、扇沢方面からはガスが上がって来ていた。
まるで下山するまで待っててくれたみたいだｗ
さて、行きは1時間50分ほどで登って来れたけど、帰りはどのくらいで下りれるかな。
とは言え、転んで怪我なんかしてもケンさんに迷惑かけてしまうかもしれないので、安全第一で下ります！
つづく
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