威風堂々。
いざ、北アルプス深部の山頂へ。
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新穂高温泉から黒部五郎岳へ。2日目 その1です。



北アルプスの中でも深部に当たる黒部源流域。
その中の象徴的な山の一つでもある「黒部五郎岳」を目指すハイクも2日目。
この日(8月18日)は早朝3時に予定通り起床。
昨晩はさほど冷え込みもなく、初日の疲労もあって寝袋に入るとストーンと3時間ほどは爆睡。その後トイレに起きた際にシェルター内の結露が酷かったため1度ふき取り、起床の30分前にも何やらシェルターの外が明るいので目が覚めてしまい、この時も2度目の結露ふき取り。黒部五郎小舎のテント場周辺は池塘もあり、湿度が高めなので結露は致し方ないといったところか。
当然3時の起床時もまずは結露をふき取り、その後もぞもぞと外へと出てみると・・・
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テント場のほぼ真上辺りに大きな月。空には雲もなく、月から遠い空では星がチラチラと瞬いています。
既に周りの幾つかのテントでは明かりが灯っていて、早くも撤収する人、朝食をとる人、アタックザックを背負って歩き出す人‥など様々。
自分もテントに戻り、寝起きのコーヒーを飲みながら湯沸ししつつ、出発の準備を整えます。
まんものシェルターはまだ明かりも点いておらず、おそらく深い眠りの中と思われ。30分ほどで準備は完了、テン場を離れる際も特にまんもには声はかけずそのまま出発。起こしちゃっても可哀そうだし、こちらは昨晩伝えた通りの予定で行動中なので。
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小屋の方で水を足したり、トイレに立ち寄ったり。
準備を整えて、いざ黒部五郎岳へ向けて3時57分、出発です。
本当に雲もなく、かつ月明かりも明るく、一人歩く登山道でちょっとだけ勇気を貰える気がします。
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小屋から少し歩くと樹林帯へと入ります。小さなアップダウンを繰り返し、数度沢を渡ってほぼ水平移動。予定では1時間ほどでカールを抜けて、山腹を登る急登へと取りつく想定。暗い夜道とは言え月明かりもあり、道も明瞭なためややハイペースで進みます。
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4時13分、歩き始めて15分ほどでカールの底(樹林帯との境目)付近に到達。ここからは目印をしっかりと探りながら進みます。よく見ながら進まないとあらぬ方向へと進んでしまうかもしれないので、ちょっと慎重に。
そう言えば、自分より少し前に2人組のハイカーが出発したはずだけど、まだ追いつかないな・・結構なハイペースで来たはずなのに。
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辺りには誰も居なくて、遠くカールの上部には先行するハイカーのヘッドランプの明り。
おまけに前日の疲労がやや残っているようで、ハイペースもあって疲労感強め。人間、体が疲れてくると思考がネガティブになりやすい訳で、実はこのころ「撤退しちゃおっかな・・・」なんて事も考えてました。
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黒部五郎のカールが見せる、今まで訪れた山のどれとも似ていない、圧倒的な個性、そして迫力。
その前にある意味、気圧されていたのかもしれません。
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ふと後ろを振り返ると、鷲羽岳〜ワリモ〜水晶〜赤牛〜と連なる稜線が、白み始めた空に浮かんでいました。
そうだ、ここからだ。
この先の光景を見るためにここまで来たんだった。怖気づいている場合じゃない。
アタックできなかったまんものためにも山頂の景色をしっかりと持ち帰らないと。
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荒涼としたカールの中を独り進みます。本当にこれだけ広い場所なのに誰もいないなんて。
前を見ればこの迫力。
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山頂からの稜線のむこうへ、月が消えていこうとしています。
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振り返ると雷岩と三俣蓮華〜鷲羽岳の稜線。朝陽もかなり上がってきているようです。
急がないと!
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5時ちょうど、予定通りカール内側の山腹を登る急登へと取りつきます。
ここからは上の稜線まで一気に上がります!
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山腹を上がっていくと、槍〜穂高の姿も見えてきました。
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カールを含めた全景。
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15分ほどで急登を登り切り、反対側(カールの外側)を見ると、ああ、これだ・・・。
北ノ俣岳〜太郎平へと続く稜線!!
ここを歩きたかった・・・!やっぱり美しい!
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少し視線を動かすと、大きな山体の薬師岳と、その奥には剱岳の姿。右側は立山(雄山?)辺りだろうか?
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5時20分、黒部五郎の肩に到着。おおきなザックが2つデポされていました。
恐らく山頂アタックして、そのまま折立方面へと向かうハイカーのものでしょう。
山頂まではあとわずか!
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5時21分、山頂までの最後の登りに差し掛かった時でした。
鷲羽岳より北側、ワリモ岳の山頂付近から朝日が!
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おお!見事なご来光!
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5時30分。朝陽に照らされた黒部五郎岳山頂に到着!予定よりも30分巻きで着いちゃいました。
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しかも、ちょうど入れ違いで山頂から2人ハイカーが降りてきて、まさかの山頂独り占めです。
ひゃっほーい!
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完全に太陽が登ってきました。山頂の風は微風。視界も良好。
最高の登頂です。
そう言えば、2年前はちょうど反対側、鷲羽岳からこの黒部五郎岳をみて、次はあっちからダイヤモンド鷲羽を見たいな〜なんて思ったっけ。太陽は少しずれてしまったけど、こんな絶好のコンディションで実現できるとは思わなかったなあ。
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山頂から南、笠ヶ岳〜抜戸岳の姿。
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こちらは薬師岳、劔、雲ノ平方面。
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北ノ俣岳方面。この稜線はホレた。もう絶対に歩く。来年の目標だな。
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富山湾方面。影黒部五郎が分かりますかね?2年前は影鷲羽が見られたんだよな〜。
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剱岳と立山(これは雄山辺り?)、右手奥には白馬三山も見えてました。
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中央付近に見えている白い小さな建物が太郎平小屋。その奥に見えてるのは位置的には奥大日岳かな?

なんだかんだで10分近く山頂を満喫。
その間誰も来ず・・・そしてあまりに満喫し過ぎたため、山頂からの動画を撮影し忘れてしまい、慌てて肩付近で撮ったのがこちら!


いやあ、今改めて見返しても素晴らしい・・・。天気も良くて、途中で撤退しなくてよかったよ本当・・・。
結局動画撮影も含め30分近く満喫。
5時54分に下山開始。
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日が昇って、青空も見えてくると、夜明け前とは違って、爽やかで、雄大な山頂部の姿が見えてきました。
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明るくなると良く分かるけど、いやあ、やっぱりでっかいなこのカール。
迫力あるし、本当素晴らしい。今回来れなかったけど、まんもにもぜひリベンジしてほしい。
付き合うぞー!
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下山時、カール内は岩がかなりゴロゴロしていて、足も疲れていたのであまり走らず。
樹林帯に入ったところでペースを上げて、結局小屋には6時54分に到着。ばっちり予定通りの山頂アタックでした。
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つづく。