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年末年始のバタバタもあって遅れていたレビューを幾つかアップしていきたいと思います。
まずは山用のテーブル「Trek's ULトレックテーブル」について。



「山でテーブル」なんて、今となっては贅沢品の部類。だいたいその辺に転がってる石とか、地べたに直接カップを置いたりするので、そもそもテーブル自体の必要性はさほど、というか全く高くありません。
まあ、それでも今のようなスタイルになる前は折り畳み式の某社のアルミテーブルなんかを持って行っていた事もありますけどね・・今思えばよく900gもするテーブルをザックに括り付けていたもんだとw

で、「テーブル」としての必要性でなければ一体なぜもって行くのか。
実は自分が使っているシェルターに理由があります。
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自分の使っているモンベルのU.L.ドームシェルター(1型)は、シングルウォールでかつ前室無し。しかも1人用なのでシェルター内のスペースはタイトです。と言っても1人で過ごす分には全く問題ないんですけどね。

しかし、それもこれも「天気が安定している」事が大前提。
例えば、雨でも降ろうものなら出入りも大変だし、前室が無い=調理スペースが無い・・!となってしまう訳です。
いくら雨が降りそうだったら山には行かない、がモットーの自分でも、山行途中で天気が変わる事は十分考えられるし、雨以外にも例えば暴風とか、要するに外で火器を使えない状況というのは想定しておいて損はありません。となると、当然シェルター内での火器の使用が必要になってくる訳ですが・・

※注意!シェルター内ので火器使用はメーカーでも推奨されていません。あくまで自己責任で、自分としても緊急の手段として考えています。

シェルター内で火器、特に自分の場合はアルコールストーブを使用することがほとんどなのですが、この場合まず心配になるのがボトムへの影響です。火器の熱が伝わってしまえば、ドームシェルターの15Dのペラペラなボトムなんてあっさりと溶けてしまうだろうし、悪くすれば火災の危険もあります。
よく見るのは薄い板を持って来てその上でバーナーなどを使っているケースですが、それよりももう少し何かと兼用できるものは無いか?とあれこれと考えていたときに見つけたのがこの「Trek's ULトレックテーブル」だったのです。
これなら、ちょっと贅沢ですが当然テーブルとしても使えるし、ボトムからある程度離した状態での火器使用も可能になります。という訳で、昨年の奥多摩ハイクの際に実験的にシェルター内での火器使用を試してみました。

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U.L.ドームシェルター1型は、狭いとは言ってもある程度荷物をまとめてしまえば、だいたいこのくらいのスペースは確保することができます。
サイドウォールと上部に十分な空間を確保し、出来るだけ平らな状態を作り出してからテーブルと火器をセットします。
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テーブルの下にはアルコールストーブからの輻射熱を防ぐためバーナーシートを引き、その上にULトレックテーブルを置いて、そこにアルコールストーブを乗せます。
実際、↑の写真はアルストに火が着いている状態です。当日は快晴、ほぼ無風という、想定している悪天候時の使用とはかけ離れた状況ではありますが、まあテストには持ってこい。

で、やってみた結論ですが・・・

・スペースを確保する都合上、出入口が使えなくなる。→緊急時にすぐにシェルターの外に出られない。
・アルストの火が消えてから、冷めるまで動かすのが危険(下手に弄って落としたりするとシェルターに穴が開く)
・お湯を沸かしている間倒れたり火がシェルターのサイドウォールに当たりそうになったり、という事は無かったが、仮に暴風だった場合はかなり危険。
・火がついている間は取りあえず何もできない。
・何か起きてもとっさの動作が出来ないので、兎に角精神衛生上よろしくない。


という事で、「これは無いな」というのが回答ですね・・・。
少なくとも、アルコールストーブでは、これだけ安定した天候下でもシェルター内ではやっぱりやりたくないです。
何に着けても気になるのがボトムの事。これが仮にツェルトだったら、下を開けて直接地面でストーブを使う事が出来るし、そういった意味では幕内での火器使用はドームシェルターよりツェルトの方がまだマシ、といった感じでした。
どうしてもシェルター内での使用が想定されるような山行、例えば数日に渡る縦走なんかの場合はガスバーナーを使った方がはるかに安全ですね(前述してますがそもそもシェルター内の火気使用は推奨されていません。あくまで緊急時の想定。)。

結果はちょっと残念でしたが、まあ実際にやってみていい経験になりました。
それでも本当に緊急時はこうすればいい、ここに気を付ければいい、というのも分かりましたし。

で、それでは本来のテーブルとしての使い勝手はどうなの?という点。
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軽量化のために肉抜きされた天面。重量は実測値で約86g(メーカー公称では約88g)でした。
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サイズは24cm×13cm×7.5cm(組み立て時)。収納時の厚さは約1.4cm。手に取ると↑な感じです。
強度面では必要最低限と言ったところで、まず山行で想定されるようなものを乗せる分には全く問題ないでしょう。
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ミニトラと。
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Fold a Cupと。

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足の固定部。ナットでとめてあるだけのシンプル構造。特にグラつきもなくしっかりしています。
が、テーブルを立てた状態で移動させようとすると、足が畳まれてしまう事があるので要注意(ノブタ君談)だそうです。

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足の部分。ここ以外にも全体的に仕上げはとてもきれいで、バリもありません。とても丁寧に作られている印象。

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足を畳んだ状態で、鍋敷き的に使ってみたり。この状態でアルストを使えばもっと安定して使えそう。だけど多分やらないな・・・。

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やっぱりこんな感じで、外でビールを飲むときにちょっとものを置いたりするのに使うのが正しい使用方法。
これなら、ワイルドになりがちな山行でのまったりタイムもちょっとだけ贅沢な気分に浸れるかも。


結果として、シェルター内で火器を使用する場合のプレートとしては、そもそもシェルター内での火器使用がやっぱ危ないわ、という結論になった訳ですが、山で使うテーブルとしてみればとても良い製品です。
この手の軽量テーブルではSOTOのフィールドホッパーとか、SOLA TITANIUMGEARのスーパーテーブルとかありますけど、重量ではULトレックテーブルが圧倒的に軽く、しかも安い!です。
山にテーブルを持って行きたいけどどれか悩んでいる、という人は是非選択肢に加えてみてほしい一品ですね。