憧れの鷲羽岳へ。
裏銀座を歩くハイク。
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2日目、止まぬ雨、そして暴風・・・。
 

土曜の夜19時ごろに降り出した雨。
初めは風もなくただの雨降り、といった感じで、眠りについた自分らも起きることなく、前日の睡眠不足も手伝って爆睡していました。
状況が一変したのは、夜22時30分〜23時くらいでしょうか。

激しくテントをたたきつけるような雨音と、明らかに谷から迫りくる風の塊のうなり声。
かつて白馬の頂上宿舎に泊まった時に、まるで大きな竜が暴れまわっているような激しい暴風にさらされたことがありましたが、まさにその再現のような風でした。
あまりの激しさに、テントが飛ばされるのではないかという不安が一瞬よぎりますが、就寝前にかなりしっかりとペグダウンと岩での補強をしたので抜けてしまう、という事はないだろう、むしろテントが破れたりストックが折れたりしたらアウト・・・。
タカさんのテントはTani1P、短辺を風上に向けているしガイラインもしっかり張っていたし、何よりクロスポールなので強度的には大丈夫そう。むしろ非自立式のMETA1Pでどこまで耐えられるのか、良いテストになる、と開き直ることにしました。
とは言え、雨と風の激しさは増すばかり、23時過ぎてからはまどろんでは起こされ、の繰り返しでした。

そして3時。予定していた起床時間となりましたが、相変わらずの暴風雨。
ああ、コレはムリ・・・と再びシュラフにくるまっていると、今度はタカさんの「マサさーん!」と呼ぶ声がしました。
時計を見ると3時40分。状況は変わっていません。
タカさんとテント越しに相談、そとは真っ白だし、この状態ではなにより歩きたくない・・・という事で、出発は一時取りやめ。
それは同時に、今回のハイクで鷲羽岳に行くことは非常に難しくなった、ということを意味しました。
それでもホワイトアウトに加えて暴風雨の状態でのハイクなんて正直やりたくない。さらにその状態からまた今度は双六に戻って、撤収して、下山・・と考えるだけでげんなりしてきます。
なにより双六からの巻き道はガスの状態では結構危険(ロストする可能性)もあったため、結果的には判断は間違っていなかったと思います。
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仕方ないので前室でお湯を沸かし、コーヒーとバウムで軽く腹ごしらえ。

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この写真は4時40分ごろ。
このころになると多少雨も止み始めていました。 

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小屋前まで行ってみると、すでにスタッフさんたちは朝ごはんの準備で忙しそう。
それにしてもガスが濃くて、写真ではわかりにくいのですが視界もあまりありません。

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 5時10分、辺りが明るくなってきてより状況が把握できるようになりました。
結果、テント場周辺はガスに覆われていて、遠くまでは視界が効きません。この時点でもまだ風は強く、META1Pの手前側がゆがんでいるのが分かると思います。

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小屋前から鷲羽方面。
真っ白け・・・・。

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一旦テントに戻って朝ごはん。
久しぶりのクスクス茶漬け。見た目はアレですけど腹持ち良いし結構好きです。

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そんな自分を見かねた(笑)タカさんが角煮を差し入れてくれました。ありがたやー。
朝から角煮とはなんともヘビーですが、実は前日自分が小屋で「牛丼くいたい!」と言っていたらどうやら肉が食べたくなったらしく、晩御飯で食べなかった角煮を湯煎したそうです。
すんません、肉欲求に火を着けてしまって・・・w

タカさんとも改めて話したのですが、この状態だと鷲羽へ向かったところで視界も展望も期待できないうえ、時間的にも往復6時間のピストンをこれから、と言うのはやはりキツイ、という事もあり、今回は残念ながら鷲羽は諦めることにしました。代わりにガスが晴れるようなら、双六へピストンしてみようか、ということで。

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再び小屋で、コーヒーを頂ます。

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窓から見える外はガスが濃く、なんとも寒々しい風景。
小屋泊のハイカーたちは既に出立している人もいますが、このガスの中、西鎌方面へ向かう人、三俣方面へ行く人、様々です。西鎌なんてこのガスじゃあ、ロスト気を付けてほしいなあ〜など思ったり。

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そう言えば双六小屋は入って左手に電話があって、その上に周辺のマップが書いてあって、さらに携帯の電波状況なども丁寧に書かれていました。
付近で電波の入る場所の記載もあり。ただし天候によっては電波の入りが不安定らしいです。
今回は自分らは残念ながら電波は拾えませんでした。

小屋でまったりして、暫く時間をつぶしていると少しガスも晴れてきたようです。
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まったく見えていなかった樅沢岳方面。この向こうが西鎌尾根へと続いています。

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鷲羽方面の谷も徐々にガスが抜けてきました。

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双六側はまだ真っ白なまま・・・。登りに行ったハイカーのおじさんも、展望ゼロなので分岐で引き返してきたそうです。双六岳は山頂が兎に角広い平原なので、このような視界不良の時は行かない方がいい、と小屋の友人も言っていました。

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7時13分、テント場へと戻ってきました。取りあえずゆっくりと撤収作業開始。

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雨と結露でMETA1Pはぐっしょり。本当は晴れてくれればカラっと乾かして行けるんだけどなあ。

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時間があったので今回のパッキング一式。
だいたいこないだの尾瀬とテントとタイベックのフットプリント以外は同じ感じ。

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8時3分、撤収完了!
まわりのハイカーは既に出発しています。前日に新穂高から同じく上がってきた人も、この天気で鷲羽はあきらめてそのまま引き返すことにしたそうです。前日の天気からは一転してしまいましたからねえ・・・。こればかりは何とも仕方のないこと。

再び小屋前に移動。
ガスの立ち込めるちょっと雰囲気の良い谷を背景に写真なんか撮ったり。
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tsujioさん、これ使いませんか?w

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これも!

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今回大活躍だったPRIRETの山ストール。
尾瀬の時よりも良さを実感できました。

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そうこうしているうちに視界も少しずつクリアになってきました。
せっかくなので、樅沢岳方面に少し登ってみます。

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谷を覆っていた白いガスはほとんど抜けて、三俣から鷲羽岳へと続く稜線が見えてきました!
これ、もう少し待てば再び鷲羽岳の姿が見えるかも・・・!せめて山を下りる前にもう一度その雄姿を目に焼き付けたい・・・!

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祈りが通じたのか、日の光と共にガスが晴れてきました!

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双六小屋の上には雲の影がうつるほど、天気は回復!

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そしてついに、再び天へと飛び立つ鷲羽岳の雄姿が!

本当なら、あの山頂へ立っているはずでした。
でも、この状態になったのは8時50分。この時間に鷲羽岳の山頂にいると、下山は午後、夕方になってしまいます。思えば初日に三俣まで行けなかったことは悔やまれますが、一泊二日、ほぼ不眠状態でここまで来て、あとは無事に下山しなければならないわけで、今回のプランではこれがベストハイクだったと思う訳です。
良いんです、また来れば。今度はあの姿をもっと間近に見るという、新しい目標も出来たわけですから。

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最後に、小屋の友人夫妻と鷲羽岳をバックに記念撮影!(Photo by taka)
最高の一枚!
カナさん、旦那さん、色々ありがとうございました!小屋閉めまでに行けたらまた行きます!
そして山降りたら今度は白馬で遊びましょう♪

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ずいぶんとゆっくりしてしまいましたが、気が付けばテント場にはもう数張を残すのみ。

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後ろ髪をひかれつつも、双六小屋を後にして、9時2分、下山開始!(Photo by taka)

また来るよ、双六小屋と、鷲羽岳!そしてその向こうにある裏銀座の山々!