秩父芦ヶ久保から奥多摩を目指す(予定だった)ハイク。
大持の肩を後にして、最後に目指すは鳥首峠。
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日も傾きはじめ、トレイルに伸びる影も長くなってきました・・・。


大持の肩で休憩している時、大持山側から1人のハイカーが降りてきました。
出発の準備をしていると声をかけられて、

「これから山頂にいくんですか?」
「いえ、今日はもうあっち(鳥首峠方面)へ下りますよ」
「ですよねえ、もうこの時間ですからね・・・」

こんな会話を交わしました。
大持の肩で休憩している自分を見て、山頂で出会わなかったのでこれから大持山に向かうのかと思ったのでしょう。時間は14時前。下界ではまだまだお昼過ぎ、といった時間ですが、山の上では決して早い時間とは言えません。もし大持山を経由して下山するとなると、CT上では4時間近くかかり、麓に到着するのはもう18時過ぎになってしまうのです。もちろん途中で日は落ちて真っ暗になるので、そんな自分を心配して声をかけてくれたのかもしれません。

取りあえず、この時点ではまだ完全に下山しよう、という訳ではなかったのですが、ようするにそろそろそういう心配もされる時間であることは間違いありません。
そうとなれば少しでも早めに先に進まないと。
自分と入れ替わりに腰を下ろしたハイカーさんに挨拶をして、14時01分、大持の肩を出発します。
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ここからがまたキツいんです。
本日ラスト2の激下り。さすがにストックを取り出してますが、疲労困憊の足は結構フラフラ・・・。
こんなに山で疲労したのは本当に久しぶりかもしれません。

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急坂を降りきって少し登り返したところにある横倉山。山頂というよりは尾根の中の一番高い部分、と言った感じで注意していないと見逃してしまうでしょう。

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この先はしばらく緩やかなトレイルが続きます。
西から差し込む日の光が温かく、晩秋のトレイルに明るく照らしています。
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乾ききった落ち葉を踏む音だけがサク、サクっと辺りに響き、なんとも言えない心地よさがあります。

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そんなトレイルを進んでいる時にちょっと気になることが。
上の写真を撮った直後くらい、写真中央のトレイル左手辺りから枝を折るようなパキ、パキ、という音がしました。
最初は林業の作業員の人かな?と思って谷側を見ていたのですが人影は無し。もしかして・・・と思ってしばらくその場でじっと谷側を見つめていましたが、結局何も動くものは分りませんでした。枝が落ちてきた音・・にしては何か意図的なもの(何かに折られた?)を感じたんですけどね・・。
取りあえず余計に鈴を鳴らしながら、時折声を大きめに「あー疲れた!」とか言いながら歩きます。

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トレイル脇の紅葉。
なんとなく西側の斜面の方が紅葉は綺麗に残っている印象でした。

その後も細かいアップダウンを繰り返しながら、14時23分、ウノタワに到着!
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2年前の5月以来のウノタワ
どこかの公園の広場のように、山の中にぽっかりと空いた空間。ちょっとした伝説みたいな話もあったりして、以前も感じたけどやっぱり神秘的な雰囲気がします。
かなり疲労もあることから、ここでビバーグという手もあるなあ・・と思いつつ、なんとなく幕を張る事がためらわれます。あとで調べて知ったのですが、ウノタワを囲む林の木々には熊の爪痕がわんさか・・・!
要するにここ、獣臭があるんですよ。なので何というか、本能的にヤバそうと思ったんですかね・・?それでもハイクするには気持ちの良い空間なので、おススメですよ。

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なんとなく名残惜しげにウノタワを後にして、先へ進みます。
ここからもちょっとした岩場があったり、アップダウンが地味にあったり、またもや激下りがあったり・・・。

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途中、遠目に何か人工物が見える?と思ったら鉄塔でした。
地図上には鉄塔の記載はなかったので最初は小屋でもあるのかと勘違い。

その鉄塔の先、杉の林を歩いていると、左手に白い山肌が。
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ここもどうやら石灰の採掘場のようですね。
などと、横目に眺めながら歩いている時に、左の太ももに違和感が・・・と思ったら、なんと足がつってしまいました・・・!山で足がつるなんて、初めてかも・・・最初は何か痙攣してるな〜と思ったらあっという間でした。
取りあえず木に手をついてストレッチをしてみますが収まらず、慌ててバックパックをその場に降ろして念入りに屈伸をしたり、太ももを伸ばしたり。
何とか5分ほどで収まったものの、この足がつってしまったことを受けてすっかり意気消沈。もはやこうなるとダメですね。真っ先に思うのは「お風呂でマッサージしたい・・・!」
そう思った瞬間、9割がた鳥首峠からの下山が決まったようなものでした。
せっかくここまで重い荷物を担いで来たわけではありますが、時間的にも朝からうまく行かず、ただでさえソロで万全を期したいところだったのに気持ちまでポッキリと折れてしまうと、もうここから無理をしても良いことなんてあるとは思えません。
その後も出来るだけ足に負担がかからないようなペースで歩き続け、鳥首峠に着いたのは14時52分。
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取りあえず、最後にこのすぐ近くにビバーグ適地があるかどうか、一応探してみました。が、この付近は等高線も細かくてフラットは無し。少し先には鉄塔が立っていましたが、もはやそこまで登る気力もなく。
しばらくバックパックを降ろして休憩していましたが、15時01分、名栗へ向けて下山を決意。
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薄暗い杉林を九十九折に下り・・・。
下山中一番考えていたのは、完全にただの重しになってしまった水3.5Lとテント、シュラフ。合わせるとこれだけで5kgくらいありますね・・・。こうなるとこの日の山行は何だか歩荷トレーニングをやった気分です。結果的に日帰りハイクをテント泊装備で歩くという事になったわけですから、なんだか精神的にも疲労感が・・・。

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白岩を通過。付近にはかなり雰囲気のある廃屋が数件ありました。かつてはここら辺は観光地だったんですかね?

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15時28分、麓の石灰工場に到着。
ここからはアスファルトの道を歩きます。

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途中、とても雰囲気のよさそうなカフェがありました。
どうやら蔵を改装しているようで、寄りたかったのですが閉店まであまり時間が無かったので次回に持ち越し。

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15時59分、名栗バス停に到着。
汗でびしょびしょになった帽子を取って、トイレで頭と顔を洗い、余分に背負ってきた水を合計3.5L、道路の排水溝に捨てます。周りでバス待ちをしていたハイカーはなんだか不思議そうにこちらを見てました。そりゃそうですよね、日帰りにしては大きなバックパックから、使った形跡のない水を捨てているなんて。でも傍から見たらやっぱりトレーニングやってると思われるんですかね?

この後、飯能行きのバスに乗って、18時過ぎには自宅に到着。
お風呂でゆっくり足をマッサージしましたとさ・・・。


今回のハイク、2つのチャレンジがありました。
一つは秩父→奥多摩へと抜けるロングコースを歩くこと。
もう一つは、いわゆるビバーグをすること。
結果的にどちらも断念となってしまったのですが、やっぱり一番の原因は朝の寝坊ですねえ。
2時間早く歩き出していれば、途中適切に休憩を取ることもできたし、時間的に余裕があるから気持ちにも焦りは無かっただろうし、もっと色々と前向きな判断が出来たと思います。本当、反省ですね。
それでもこのルート、やっぱりいつかはつなげて歩いてみたいルートです。二子山〜武川岳の間は、日帰り装備ならこの時期木々の向こうに堂々とそびえる武甲山を眺めながらのハイクを楽しめると思います。焼山からの武甲山〜秩父市街の展望はとても素晴らしいし、ウノタワはやっぱり雰囲気がとても良いです。考えてみれば、結構いいとこ取りなハイクだったかな・・。それだけに水やらテントやらがただの重しになって、トレーニング山行になってしまったのはやっぱりちょっと残念。
それでもいずれ秩父→奥多摩ハイクは必ずリベンジをしたいですね。
まずは鳥首峠から奥多摩までセクションでつなげてみたいかな・・・。

◆登山データ
道の駅芦ヶ久保(9:29)→二子山雌岳(10:42)→二子山雄岳(10:50)→焼山(11:19)→武川岳(12:19)→休憩→武川岳発(12:35)→妻坂峠(12:50)→大持の肩(13:53)→休憩→大持の肩発(14:01)→ウノタワ(14:23)→鳥首峠(14:52)→休憩→鳥首峠発(15:01)→石灰工場(15:28)→名栗バス停(15:59)