さて、尊仏山荘に到着したのは8時38分。
戸沢山荘から2時間あまりでここまで来れたおかげで時間だけはたっぷりある。
しかし塔ノ岳の山頂はホワイトアウト&強風。
とりあえず山荘内に避難して、席でコーヒーを飲む。
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マップを見ながらしばし考え中。
選択肢としては3つ。
1.一つはこれ以上天候の回復は見込めないと判断し、ここで撤退する。
2.とりあえず丹沢山に行ってみる。
3.丹沢山はあきらめて新大日方面へ向かう。

天候の回復が読めない以上、2.と3.を選択しても結果は同じ、展望も無くガスの中を歩くことになるだろう。しかも3.は下山コースだ。
時間がまだまだ早いので、取りあえずウン十年ぶりに丹沢山に行ってみてはどうか?
たとえガスっていても、その方が実りがある気がする。
そんな辺りまで考えがまとまった時、山荘に1人ハイカー、いや歩荷さんが入ってきた。
大倉尾根の少し手前で追い越した歩荷さんだ。
すると小屋の主人が「鉄人さん」と呼んでいた。どうやらこの人は鉄人らしい。。

さらにしばらくするとまた一人歩荷さん。
するとこの方、なんと短パン生足!あれ?さっき長いパンツ履いてませんでしたっけ?
というか、短パン生足の歩荷さんと言ったら、あの方しかいないじゃない、チャンプさん!!
なんとこんなところでお会いできるとは。
小屋の主人も「今日は鉄人とチャンプ2人そろってラッキーだね」的なことを言っていた。
チャンプさんに話しかけてみると、どうやらあれから直登で天神尾根を上がって来たらしい。
すご・・・!
なんでも年末年始の準備で歩荷も小屋番さんも忙しくなるらしい。年越しをここで迎えようって人、結構いるんだねえ(聞いた話では75人?だったかな。小屋で休んでいる時も予約が増えていたみたいだ)。

さて、時間も時間なので気になる外の天気の様子を見に山荘から出てみると、取りあえず風は収まった様子。
そして丹沢山から来たハイカー家族のご主人に丹沢山側のトレイルの様子を聞いてみると、取りあえず風もそんなに強くないようだ。トレイルは積雪があるもののアイゼンがあればまあ安心との事。

という事で、さんざんのんびりしてしまったが尊仏山荘を出発することに。
9時50分、山荘を出発。

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小屋のすぐ裏手からまずはトレイルを下っていく。
見上げると北側にあたる丹沢山側の木々には氷がびっしり!これ、あれだな、霧氷!
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ヤマレコで見たな・・・あの時みた写真は青空バックだった。それはそれはとてもきれいだった。
これがガス晴れてくれればな・・・とか思いながら雪のトレイルを進む。
幸い雪はまだ柔らかく、アイゼン(と言ってもGRIVELのスパイダーだけど)が無くてもフラットフッティングとキックステップで何とかなる。

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進めど進めど辺りはガスで真っ白。ここは丹沢の主脈縦走路にあたるだけあって、トレイルは半端なくきれいに整備されてます。なので迷ったりすることはまず無いし、危険個所も無し。

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木の幹にも風で吹き付けられた水分が凍って張り付いていた。

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なんかこんなシーン、七ツ石の時にもあったような・・・。

そういえば丹沢山、以前来たのはもう小学生の頃だ。
途中竜ヶ馬場を過ぎたあたりの熊笹のあたりは、あの頃歩いた時は谷からの風がすごく強くておっかなかったことをよく覚えている。
そして山荘直下の最後の登りも、今見たいに木道はなかったような・・・確か以前来た時も雪が降っていて、シリセードして降りてきたんだよな。
なんて、子供の頃の記憶が歩くたびに思い出されてくる。

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そんなことを考えながら、10時48分、みやま山荘到着。
・・・まあ、分かってはいたけどね、丹沢山の山頂もガスガス。
取りあえず山荘に入り、正月に向けての準備をしている小屋番さんに声をかけて、邪魔にならないところへ腰かける。バランスアップ1つとお湯を飲んで、トイレに行ったりして休憩。
ガスも晴れてないんじゃな、やることもないし取りあえず塔ノ岳に戻ってお昼にしようかな。

そう思って外に出てみると。
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んん??
青空??

さっきまでのガスが嘘のように晴れてる!!
それじゃあ!とばかりに山頂標識撮り直し!
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嘘みたい、風もそんなに強くなかったからガス抜けてくれないと思っていたのに・・・。

山荘を後にして塔ノ岳方面へと歩き出すと、進むたびに青空がどんどん増えていく!
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おおおおお!こんなのを見たかった!!

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なんだろう、やっぱり今年ラストハイクってことで誰かさんが粋な計らいをしてくれたんだろうか。

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こうやってみると、まるで霧氷のついた木々が満開の桜並木に見えるね。

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振り返ると不動の峰の雄姿。
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トレイルには急激に気温が上昇して木の枝から落ちてきた霧氷のかけら。なんかこんな飴あるよね?

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それにしてもすごい!さっきまで真っ白で見えなかったけどこんな解放感たっぷりのトレイルだったんだ!
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そして本日2度目のお出まし、富士山!ドーンと見えてますなあ〜。

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「今年のシメなんだから、やっぱり晴れててほしいよね」
なんて願いがまさか通じるとは。
塔ノ岳方面から歩いてくるハイカーと何組かすれ違ったけど、みんな驚いたような、それでいてどこか表情が緩んでいるような。
「こんにちわ〜晴れましたね!」
と声をかけると
「いやー晴れたねえ!!」
とやっぱりうれしそう。

なんだか、いいね!うん!