時は遡ること8年前。
今ほど山にのめり込む前の若かりし頃挑んだ山。

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この日は天気は今ひとつスッキリしない。それもそのはず、まだ梅雨明け前の7月半ば。
当時のSBK武闘派・隊員Kとともに挑んだ山は・・・写真の富士山ではなく、八ヶ岳連峰最高峰の赤岳。

あの頃はまだ南アルプスも北アルプスもはるか遠く、自分など足を踏み入れてはならない山だと思っていた。
スキルも知識も未熟だった頃の挑戦。
前日の深夜から高速を飛ばして、登山口であるたかね荘の駐車場に着いたのは5時過ぎごろだっただろうか。
手早く支度と準備運動を済ませ、まずはリフト乗り場まで向かう。
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この頃はまだおかしな余裕があった俺。
今もあんま変わってないか。

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今のサンメドウズ清里のリフトを降りると厚い雲の向こうに富士山が見えている。
これだけ遠望がきいているのだから、天気は回復するだろうと思っていたかも知れない。

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この時自分達が選択した赤岳へのルートは「真教寺尾根」。
なんでこのルートを選んだのか、当時の記憶が不鮮明で覚えていないのだが、多分車でのアクセスや下山後の宿などアプローチの面で決めたような気もする。
しかしこの真教寺尾根、実は赤岳を目指すルートでは1位、2位を争うほどのハードなルート。
そんなルートとはもちろん露知らず、威勢だけは良かった俺はヒーヒーとへばりつつもなんとか登っていく。
そもそも天候もなんだか怪しく、さらに言うとトレイルは上の写真のように荒れているところもあって危険度は高い。
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それでも樹林帯に入るとヒンヤリとした澄んだ空気、深い緑が多少気持ちを落ち着かせてくれる。
とは言え、この辺りも結構な急登だ。
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登り始めから約1時間40分、7時59分に途中のピーク・牛首山に到着。
うーん、若いな、俺もKも。

しかし赤岳登山はここからが本番と言っても過言ではない。マップを見ても分かるのだが、ここ牛首山から赤岳山頂まで3時間10分とある。牛首山の標高が2,280m、赤岳が2,899m。その差約600mだが、これを3時間近くかけて登るのだ。
普通に考えればなだらかなトレイルが続くように思われるが、待ち受けていたのはそれまでの登山では経験のした事のないような、岩場の連続だった。
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ほぼ直登の崖。
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木々も背が低くなり
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振り返ると濃いガスが谷から昇ってくる。
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向かいの空を見ると色の濃い雲がもうすぐ上まで着ている。
霧雨のような雨が降る中、なんとか足を進める。
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岩場・岩場の連続。
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振り返ると先ほどの牛首山のピークがもうあんなに下に。
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霧雨で滑る鎖をしっかりと掴み、足場を確保しながら岩場を登っていく隊員K。
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実はこの前後辺りで、上から確か小学生くらいの男の子と、子供を背負った親子連れが降りてきたのを覚えている。この天候で、しかも小学生くらいの子供が降りてきたことにも衝撃を受けたし、子供を背負ってこの崖とも言うべき岩場を降りてきたお父さんもスゲーな!と思った。
そんなことがあってか、なおの事絶対登頂してやる!とも思ったかも知れない。
しかし、内心は結構ビビっていたはず。。。
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岩肌にへばりつくように咲く花。
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上から隊員KのGOサイン。
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しかしここからがさらにキツかった。というか、思い出すのはまさに「恐怖」。
写真では結構視界があるように見えるが、これはガスがたまたま切れている瞬間を取っただけで実際には視界は10mも無かっただろう。さらに谷から吹き上げる強風、狭い足場、濡れる鎖、とコンディションは最悪。
正直、今同じ場面にあったら迷うことなく撤退していると思う。
しかし当時の俺らにはそんな判断もつかず、というよりはもうここまで着ているから、引き返すより山頂の山小屋に行く事が一番安全だと思っていた。
とにかく一歩一歩、己の手と足に命を預ける思いで慎重に慎重に進み、
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11時04分、なんとか赤岳2,899mを制覇。
展望ゼロ、おまけにすごい風に霧雨。

この後、赤岳頂上山荘に駆け込みしばし休息。この当時はクッカーなんてものも持っていっていなかったので多分パンかオニギリを食べたくらいだったんだろうな。

50分ほどの休憩を済ませてから、天候の回復も期待したのだが全く変わらず。
という事でやむなく再度慎重に下山を開始することに。
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こんなカニの横ばいのような場所も歩いてたり。
未だにここほどのおっかないトレイルを歩いた事がないです。

この後は実は写真がほとんど無い。
というのも俺が下山途中で膝を痛めてしまい、かなりペース&テンションダウンをしてしまっていたのだ。
今考えれば勿体無かったなー。
確か下山中樹林帯に入ったトレイルで突然でかいカモシカが出てきたり、なんか革靴に革のカバン?で登ってくるヤツとすれ違ったり。
それでも無事に下山できたからこそ、今もこうして懐かしく写真を見返したりも出来るってわけだ。


さて、突然書き出した過去の登山を綴っていく【Past Trail】。
この後も山には断続的に行くのだが、今のように毎月のように山に接するようになるのはまだまだずっとのこと。
この頃は年に数回、山に行くと言うよりは山を含めた旅行に行く事を楽しみにしていたかもしれないな。

という事で、数は少ないけどちょっとずつ昔の写真を引っ張り出して、思い出し思い出し時々書いていこうと思います。

※ペロさん
ちょっとマネさせていただきましたw